トランプ米大統領は31日、訪米中の劉鶴(リウホー)・中国副首相と会見し、3月1日を交渉期限とする米中通商協議の打開に向け、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談する意向をその場で示した。劉氏は、米農産品の輸入拡大方針などを示した習氏の親書を携え、合意に向け前向きな姿勢を伝えた。
習氏は親書で「米中両国は決定的に重要な時期を迎えている。早い合意に至るために互いに歩み寄り、協議を加速させたい」と訴え、中国側が米国産大豆の輸入を大幅に増やすことなどを強調。米農家の支持を重視するトランプ氏は繰り返し謝意を伝え、首脳会談について「1回か2回はある」と積極的な姿勢を示した。
トランプ氏は劉氏との会見前、記者団に「(中国との)最後のディール(合意)はある。決められるとしたら、私と習主席との間だけだ」と強調。交渉期限を「延期」する可能性までほのめかした。
ただ、その後米ホワイトハウスは声明で「動かせない期限」と強調している。
米側で交渉を担うライトハイザ…