スギの花粉症に悩む人が対象の「避粉地体験ツアー」が3月8~10日に、長崎県平戸市の離島、的山(あづち)大島(平戸市大島村)である。島内にスギがほとんどなく、ほかの地域からも飛んでこない「地の利」を生かし、NPO法人などが2008年から続けている。
平戸港から市営フェリーで約40分のところにある的山大島の広さは約15平方キロ。約1100人が暮らす。NPO法人・文化財匠塾平戸支部によると、スギ林の面積は2%未満。島の北側は外海に面しており、花粉の飛来もないという。
ツアーは、花粉症に悩む人にリフレッシュの場を提供すると同時に、交流人口を増やして島の付加価値を高めようと始まった。これまで「島にいると、マスクのことを忘れる」「歓迎されているのがとてもうれしかった」「きれいな風景に感動した」などの感想が寄せられているという。
期間中は国選定の歴史的町並みや棚田を見学したり、医師による花粉症講座を受けたりする。2泊3日だが、希望者は滞在を延長できる。
参加費は東京からは1万3500円(自宅と長崎空港の間は自己負担)、福岡・長崎県からは1万2千円(平戸港と自宅の間は自己負担)。定員15人。花粉症の経験年数などを伝えて、2月20日までに申し込む。
問い合わせは文化財匠塾平戸支部の米村さん(0950・55・2487、090・7981・5469)へ。ファクス(0950・55・2131)やEメール(gr475542@gj8.so-net.ne.jp)でも受け付ける。(福岡泰雄)