政治にもっと多様な声を反映させようと、今春の統一地方選では女性候補擁立の動きが広がる。女性が議席を得たことがない鹿児島のある地方都市でも「変化」を求める機運は高まっているが、「見えない壁」が立ちふさがる。 女性ゼロの地方議会、まだ2割も 「活動しづらい」 「おなごの議員もいないとダメだあ」女性ゼロ議会に変化 桜島を間近に仰ぐ鹿児島県垂水(たるみず)市は人口約1万5千人で、農漁業が盛んだ。2月3日、女性の政治進出を考えるシンポジウムがあり、4月の市議選(定数14)に立候補する予定の女性2人が紹介された。エステ店経営の高橋理枝子さん(53)と、会社員の池田みすずさん(44)。1958年の市制施行以来、女性議員が誕生したことがない地元での戦いに挑む。 候補者男女均等法ができて初となる統一地方選。県内の女性地方議員は64人で、全体の8・7%にとどまる。女性市議らでつくる「鹿児島県内の女性議員を100人にする会」(代表=平神純子・南さつま市議)は、全国の市で唯一、過去に女性議員がいないとされる垂水を象徴と位置づけ、2人を支援する。 会が主催したシンポには、県内の市町の女性議員や市民ら約30人が参加。高橋さんは「私が挑戦することで、さらに女性が連なってくれれば」、池田さんも「育児をしながら働いてきた。私だからできることがあると思う」と訴えた。平神さんは、議会に女性が加われば福祉や子育てに関する質問が増える、といった実例を紹介した。 だが、会場の男性からは「議員になるなら、もう少し勉強されたほうがいい」「女性議員がいないのは、これまでの女性候補の素養、資質の問題だ」といった声が続いた。 出席した女性議員は「女性は元… |
立ちふさがる「女のくせに」 女性ゼロ議会脱却への挑戦
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