自民党は30日、候補者調整が難航していた福岡県知事選(4月7日投開票)で、元厚生労働官僚で新顔の武内和久氏(47)の推薦を決めた。ただ、3選をめざす現職知事の小川洋氏(69)を推す県選出の一部国会議員の不満は収まらず、自民組織が割れる分裂選挙となる構図が固まった。
麻生氏「知事を代える」 福岡知事選、現職の対抗馬推す
30日、東京・永田町の党本部に、党福岡県連の蔵内勇夫会長と大家敏志参院議員(福岡選挙区)が訪れ、二階俊博幹事長と甘利明選挙対策委員長と面会。甘利氏は、県連が武内氏に出した推薦手続きに「瑕疵(かし)がない」として推薦決定を伝達。「参院選に影響が出ないように一丸となってやってほしい」と話した。
面会後、甘利氏は推薦を決めた理由について「県連の決意の固さを斟酌(しんしゃく)して総合的に考えて判断した」と記者団に語った。政治決戦と位置づける参院選を控えるため、「選挙後に結束して参院選で一糸乱れぬ形態であたることを前提条件に決定した」と強調した。
一方、小川氏を推す二階派の武田良太衆院議員(衆院福岡11区)は記者団に「県連の手続きは瑕疵だらけで、良い判断ではない」と党本部の決定を批判し、引き続き小川氏を支援すると明言した。統一地方選や参院選に関しては「相当、悪影響だ。県連が一枚岩にはなりにくい状況を作り、支援団体の信頼を損ねた」と語った。
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