♪今日は楽しいひな祭り――。和歌山県海南市などで「紀州海南ひなめぐり」が今年も開かれ、商店街や駅などに個性的なおひな様がお目見えしている。ミカン狩りをしたり、受験シーズンの装いだったり。話題のCMをイメージした人形も登場した。15日まで。
有志らによる実行委が主催し、9回目。人形を見物しながら街を歩いてもらおうと、約2千点を約130カ所に展示している。
JR海南駅には、1千体以上の人形が集結している。ひな壇(高さ2・5メートル、幅8メートル)はミカンのコンテナが土台。おひな様たちも粘土で作られたミカンを持ち、満足そうだ。
眼鏡店のおひな様は、眼鏡姿が似合う。説明書きには「字が小さくて読めないっ」「ハズキルーペ大好き」の文字。CMで話題となった実際の商品をイメージし、店が約4センチのミニサイズで手作りした。
手芸店では首にマフラーを巻いた人形、書店では頭に「合格」と書かれたはちまきを着けた人形が登場。銀行のおひな様は手にお札を持ってすまし顔だ。道行く人たちはスマホで写真撮影を楽しんでいた。
和歌山市から家族で来た鳥居陽依ちゃん(2)は「(おひな様が)いっぱい!」と覚えたての言葉でうれしそうに話していた。(土井恵里奈)