2020年東京五輪の聖火リレーのトーチを大会組織委員会が20日、発表した。モチーフは桜。色はピンクゴールドで、5弁の花びらから上がった炎が一つになる設計だ。素材のアルミニウムの3割は、東日本大震災の被災3県で使われた仮設住宅の廃材4トンを再利用する。聖火は1年後の3月20日に日本に届く予定だ。
東京オリンピック2020
トーチは全長71センチ、重さ1・2キロ。デザイナーの吉岡徳仁さんがデザインした。1時間50ミリの激しい雨が降っても、風速17メートルの強い風が吹いても、火が消えない素材と構造になっている。吉岡さんは被災地の復興や平和を考え、福島の子どもたちが描いた桜の力強さから着想を得たという。「被災地が力強く復興する姿をトーチを通して世界に伝えたい」と話した。
聖火リレーは20年3月26日に福島県からスタートし、全国を121日間かけて走る。聖火リレーを盛り上げるアンバサダーに選ばれた五輪3連覇の柔道家、野村忠宏さんはトーチを手に、「ワクワクする。みんなが笑顔になる聖火リレーにしたい」と話した。