高性能爆薬を製造したなどとして、爆発物取締罰則違反など七つの罪に問われた元大学生の少年(19)の判決公判が25日、名古屋地裁であった。神田大助裁判長は「刑事処分を科するのが相当」と述べ、懲役3年以上5年以下(求刑懲役3年以上6年以下)の実刑判決を言い渡した。弁護側は保護処分を求めていた。
判決によると、少年は2016年12月~18年8月、自宅で高性能爆薬の過酸化アセトン(TATP)や四硝酸エリスリトール(ETN)を製造・所持し、公園でTATPなどを燃焼させたほか、3Dプリンターなどを使って銃1丁を製造・所持したり、覚醒剤を作ったりした。
神田裁判長は「各犯行は反社会的かつ悪質性の高い犯行で、短期間に次々と重ねた犯情は厳しい非難にあたる」と指摘。そうした事情から「保護処分の選択が社会的に許容されるとは言いがたい」と判断した。
「閉ざされた部屋」で突き進んだ暴走
「警察には息子の暴走を止めて頂いて、ありがとうございます」。少年の父親は証人尋問でそう言った。
一人息子を「極端に大事」にす…