名古屋市港区の民家で男女2人の遺体が見つかった事件で、愛知県警は24日、遺体はこの家に住む配送業、米原達治さん(68)と妻の孝子さん(66)と発表した。
民家に男女2人の遺体 住人夫婦か、殺人事件で捜査
また、米原さんの預金口座が1カ月以上前から、残高不足で引き落としができなくなっていたことも関係者への取材で判明。これまでに残高不足になったことはなく、県警は、米原さんの口座から何者かが金を引き出した可能性もあるとみて調べている。
米原さんと購読契約をしている新聞販売所によると、新聞代は1カ月約3千円。翌月初旬に、ひと月分が米原さん名義の口座から引き落とされる。昨年12月分までは支払いが滞ることはなかったが、1、2月分は残高不足で引き落としができなかったという。
このため、従業員が2月と今月の初旬にそれぞれ米原さん宅へ集金に出向くと、米原さんの息子(37)が応対し、現金で支払ったという。今月に従業員が訪問した際には、息子は「両親は海外旅行に行き、家を長く空けている」と話したという。
息子は遺体発見当日の22日、米原さん夫婦の行方について港署に出向いて説明する予定だったが、同日から連絡がとれなくなり、行方不明になっている。
港署捜査本部によると、23日の司法解剖の結果、2人はともに1月下旬から2月下旬ごろに死亡したとみられる。2人とも同一の刃物のようなもので刺されており、孝子さんは刺殺されたか首を絞められて窒息死した可能性がある。