「何を学ぶか」だけでなく、「どのように学ぶか」も――。文部科学省の検定に合格し、来春から小学校で使われる教科書は、学びの過程まで丁寧に書かれている例が目立つ。背景にあるのは、若手教員の増加と、学習指導要領に盛り込まれた考え方だ。
小学校英語、初めての教科書は? 文法より「慣れ」重視
小学校教科書、ページ数が1割増 対話形式の要素増える
「2デシリットルで●(4/5)平方メートルぬれるペンキがあります。1デシリットルでは何平方メートルぬれるでしょうか」
分数のかけ算とわり算を扱った算数の教科書に、深緑色の黒板の大きな絵が登場した。1枚めくると、解答のヒントとなる考え方などがチョークで書かれ、まるで授業の板書が再現されているようだ。
編集した日本文教出版の担当者は「黒板のイメージが見えるようにした。若い先生向けの工夫です」と説明する。大日本図書の各学年の教科書などにも、似たようなページがある。今回の検定で申請された教科書は、競うように「先生に親切」をアピールしている。
1、2年が使う生活の教科書で…