自民党の麻生太郎副総理兼財務相(衆院福岡8区)は福岡県知事選で党推薦の新顔候補が敗れた責任を取り、党県連最高顧問を辞任する意向を県連に伝えた。県連が9日、公表した。
麻生氏は現職の小川洋氏の対立候補として、新顔の擁立を後押しした。自ら街頭演説を行うなど全面支援したが、新顔は小川氏に4倍近い得票差を付けられ大敗。小川氏を推した党関係者からは「麻生氏のオウンゴール」(山崎拓・元党副総裁)といった批判も出ていた。
麻生氏周辺は候補者公募など擁立の過程について「瑕疵(かし)なく進めてきた」としたうえで、最高顧問の辞任に関しては「知事選の結果の責任を取った」と説明した。
22日の県連の執行部会で辞任が了承される予定。麻生氏は現職国会議員が就く常任顧問として、県連役員にはとどまる見通しだ。(渕沢貴子)