国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は12日、アフガニスタン戦争中に駐留米軍兵士らが関わった疑いがもたれている戦争犯罪に関する事件について、正式捜査を認めないことを決めた。「犯罪があったと考える合理的な根拠はある」としながら、予備捜査が始まった2006年から時間が経ち、「捜査、訴追が成功する見込みは極めて限定的だ」と説明した。
ICCで犯罪捜査を担当する検察官は17年、米兵や情報機関員がアフガン戦争中に拷問などの戦争犯罪に関与した疑いがあるとして、正式捜査を申請した。これに、ICCに未加盟の米政府は強く反発。今年3月、ICCの捜査関係者の査証(ビザ)を制限する対抗措置を取った。
トランプ米大統領は「愛国者(米兵)だけでなく、法の支配にとって大きな国際的な勝利だ。決定を歓迎する」との声明を発表。「米国やイスラエル、同盟国の国民を標的に訴追するなら、即座に強硬な措置をとる」とした。
国際人権団体アムネスティ・イ…