全国の公立学校の中高生のうち、2018年度に政府が掲げる英語力の水準に達したのは中3で42・6%(前年度比1・9ポイント増)、高3で40・2%(同0・9ポイント増)だったと、文部科学省が16日公表した。いずれも5年前と比べて約10ポイント上がっているが、「50%」という政府の目標には届いていない。また、中3で最も高いさいたま市が75・5%に達する一方、最も低い北海道は30・0%で、自治体間で大きな差が出た。
政府の水準は、中3で「英検3級以上相当」、高3で「英検準2級以上相当」の民間試験に合格すること。試験に合格していなくても教員が「同程度の力がある」と判断した生徒も「水準に達した」とみなされ、中学と高校でそれぞれ、半数近くを占める。今回の調査では試験に合格した生徒が中3で23・9%(前年度比1・9ポイント増)、高3が20・5%(同5・5%増)と増加。特に高校で増えており、文科省は「20年度からの大学入試改革で、英語の民間試験が使われるようになることが影響したのでは」とみている。
調査結果は、中学は都道府県と政令指定都市ごとに、高校は都道府県ごとに結果が公表されている。中学だけでなく高校も自治体間で差が開き、福井県は56・0%、富山県は54・8%の高3が水準に達していたのに対し、宮城県は31・1%、埼玉県は31・8%と20ポイント以上の差があった。
文科省が分析した結果、中学で…