ノーベル賞作家ガルシア・マルケス著「百年の孤独」の翻訳で知られる、ラテンアメリカ文学者で翻訳家の鼓直(つづみ・ただし)さんが、2日に死去していたことがわかった。89歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は長男宗(しゅう)さん。
岡山県出身。東京外事専門学校(現・東京外国語大)卒。68年にアストゥリアス「緑の法王」、72年にマルケスの代表作「百年の孤独」、76年にホセ・ドノソ「夜のみだらな鳥」、78年ホルヘ・ルイス・ボルヘス「伝奇集」などを翻訳。70年代のラテンアメリカ文学のブームを牽引(けんいん)した。法政大名誉教授。