29日午後2時45分ごろ、島根県益田市の萩・石見空港で民間のモーターグライダーが滑走路外の草地に胴体着陸する事故があった。この影響で滑走路は午後5時55分ごろまで閉鎖され、羽田行きの出発便に1時間15分、羽田からの到着便に1時間10分の遅れが出た。全日空によると、約200人に影響した。
同空港管理所などによると、グライダーに乗っていたのは、地元のNPO法人「いわみ風の丘飛行クラブ」の操縦者の男性(63)と体験飛行の男性(58)。2人にけがはなかった。午後2時25分ごろに同空港を離陸し、上空で約30分の遊覧飛行を予定していたが、早めに引き返してきたという。
グライダーは何らかのエンジントラブルで速度が落ちたとみられる。滑走路まで到達するため、車輪を収納して空気抵抗を減らし、胴体着陸を試みたが、手前の草地に接地。バウンドして停止したという。機体は中央部分が折れた状態だったが、操縦室付近に目立った損傷はなかった。午前中にも2度の遊覧飛行をしたが、異常はなかったという。