韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領とトランプ米大統領が7日深夜、北朝鮮による日本海への飛翔(ひしょう)体発射を受けて電話協議した。韓国大統領府によると、両首脳は「北朝鮮の非核化の交渉を早期に再開するための方策」について意見交換したという。
発表によると、文氏は「トランプ大統領が発信したツイッターのメッセージが北朝鮮を肯定的な方向に先導することに決定的な役割を果たす」と米国の対応を評価し、対話を持続させる重要性を強調した。トランプ氏は飛翔体発射後、ツイッターに「彼(金正恩朝鮮労働党委員長)は私が味方であることを知っており、私との約束を破りたくない」とツイートしていた。
トランプ氏は文政権が目指す北朝鮮への人道的な食糧支援についても支持する意向を示したという。
北朝鮮が4日に日本海に発射した飛翔体をめぐっては、米韓は対話を持続させる観点から、北朝鮮に配慮した姿勢を続けている。一方で、米韓の専門家は、国連安全保障理事会の制裁違反となる短距離弾道ミサイルが含まれていた可能性があると指摘。米韓の対応が北朝鮮に利することになれば、次の挑発の呼び水になりかねないとの懸念も出ている。(ソウル=武田肇)