産業廃棄物として扱われる廃プラスチックについて、環境省は20日、地方自治体などが運営する、家庭ごみなど(一般廃棄物)の焼却施設での処理の検討を求める通知を、都道府県などに出した。廃プラはリサイクル用の資源としての中国への輸出が出来なくなった影響で、首都圏など一部地域の処理業者で処理が追いついていないため、「緊急避難措置」として自治体に協力を求めた。
通知は、環境省の産業廃棄物と一般廃棄物を担当する二つの課長が連名で、都道府県などの担当局長や部長に向けて出した。
国内で排出される廃プラは年間約900万トン、うち産廃として扱われるものが約700万トンを占める。日本からの資源としての廃プラの主な輸出先だった中国が、2017年末に輸入を原則禁止にした。代わって輸出量が増えたタイ、マレーシアも輸入禁止や基準の厳格化の動きが出ている。それ以降、日本国内の処理業者に、推定で年50万トン程度の廃プラがたまっている可能性があり、処理の緊急性が高いことを要請の理由に挙げた。環境省が全国の廃プラを扱う産廃業者と自治体を対象に3月に実施したアンケートでは、回答した業者の約半数が保管量が増えたと答えたという。
汚れた廃プラの輸出は、有害廃…