北海道夕張市特産の夕張メロンの初競りが24日、札幌市中央卸売市場(札幌市中央区)であった。最高値は1箱(2玉)500万円で、これまで最も高かった昨年の320万円を上回った。今年は好天が続き、甘みが強いという。
午前7時の開始直後に、「500万円」と手が上がった。周囲から「本当に」と声が漏れ、値札を確認する人だかりができた。
落札したのは、食品飲料メーカーのポッカサッポロフード&ビバレッジ。同社は夕張メロン味のソーダを10年間販売しており、今回初めて競りに参加した。岩田義浩社長(57)は「元号が令和になって初の競りであり、夕張メロンの生産農家さんへの感謝の気持ちも込めた」と語った。
落札されたメロンは、26日から4日間、新千歳空港2階ロビーで展示される予定。その後、商品開発のため、香りや色を分析するという。
競りに立ち会った夕張市の厚谷司市長は「夕張の農家に対し、光栄な価格と評価をいただけた。市の財産としてメロンを守り、夕張の元気につなげていきたい」と語った。(原田達矢)