高知市浦戸の桂浜水族館にウミウシの仲間の珍種「ヤマトメリベ」が仲間入りした。今月10日に地元漁師の網にかかり、同館に寄付された。生きたまま展示されるのは珍しく、クラゲのように水槽内を漂う姿が注目を集めている。
同館によると、ヤマトメリベは日本の固有種。四国や沖縄などで見られ、最大で体長50センチになる。白く透き通った体にピンク色の斑点があり、頭巾のような大きな口が特徴的だ。詳しい生態は不明だが、産卵を終えると死ぬという。
当初はオレンジがかった色だったが、まもなく卵を産んで透明度が増したという。飼育担当の桑田匠さん(26)は「寿命は夏ごろまででしょう。ふわっと華麗に泳いでいるところに癒やされます。はかない命が尽きる前に見に来てほしい」と話した。(菅沢百恵)