往年の名車の一団が11日、高知県の四万十市内を駆け抜けた。赤や白、黒や黄など色とりどりの車が四万十川沿いを快走し、紅葉が残る初冬の「最後の清流」を彩った。
トヨタ自動車の高級スポーツカー「トヨタ2000GT」の白い車体が朝日にきらめく。ポルシェ911、フィアット500など88台が四万十市内のホテルの駐車場にずらりと並んだ。主に1960年代以降に製造された懐かしの車だ。
同日午前、次々と走り出すと、沿道の人から「すごい」「こんな光景は初めて」と声が上がった。
決められたコースをタイムを計測しながら走破する「第36回ミルキーウェイ ブルーアイランド ラリー」。東京や大阪、兵庫など全国から参加したドライバーらが10、11日の日程で、愛媛県や高知県の四国路を巡った。
広島県尾道市から愛車「マツダコスモスポーツ」で参加した花本恵嗣さん(69)は「ロータリーエンジンの音、燃料のにおい、加速感がたまらない。窓から見た四万十川の景色がまたすばらしい」。イベントの実行委員長の兵頭史朗さん(66)は「愛車で走りながら、四国の魅力を一人でも多くの人に実感して欲しいです」と話していた。(笠原雅俊)