出版不況が深刻化するなか、出版取次大手の日本出版販売グループ(日販)は29日、2018年度の決算が19年ぶりの赤字になった、と発表した。雑誌の販売不振や配送コストの増大などが響いた。
売上高は前年比で5・8%減って5457億円。純損益は2億円の赤字だった。売上高の約9割を占める取次事業で3億円の営業赤字を出した。
日販によると、書店での出版販売金額は、ピーク時の半分ほどに落ち込んでいる。人手不足でドライバーの賃金が上がり、配送コストが増えたことも追い打ちをかけた。業績の改善策として、出版社に対し、輸送費の負担増などを求めているという。