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カトリック教徒が多く暮らす長崎市浦上地区に伝わる郷土料理がある。ごぼうやもやし、豚肉をほんのり甘く煮た「浦上そぼろ」。苦難の歴史のなか、地域の人たちがその味をつないできた。地元の名物にと、普及や活用に力を入れ始めた飲食店主もいる。 4月中旬のお昼どき。深堀リンさん(92)は詩吟教室後に仲間3人を連れて長崎市高尾町の自宅に帰り、台所で大鍋にごぼうや豚肉を入れて手際よく炒めはじめた。味付けは、しょうゆやたっぷりの砂糖。甘い香りの湯気が部屋に広がる。 「浦上そぼろ」は、菜食中心だった400年ほど前、長崎でカトリックの布教活動をはじめたポルトガル人宣教師が、豚肉と野菜を出島で手に入る砂糖で煮込んだ料理を振る舞ったことがはじまりとされる。ひき肉の「そぼろ」と違い、ポルトガル語で残り物を意味する「ソブラード」に由来するなどの説がある。 深堀さんは長崎市の北側にあっ… |
ローマ法王もいかが?宣教師が伝えた「浦上そぼろ」
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