ライフスタイル交流プラットフォーム「小紅書」はこのほど、「2021年ライフスタイルトレンドキーワード」を発表した。ウィンタースポーツブーム、無糖主義、甘いお酒、一人暮らし、ユニセックスなコーディネート、国潮(中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)の隆盛、うちでフィットネス、癒やしの旅行、アウトドア・キャンプ、うちでごはんが、21年の暮らしを語る10大キーワードになった。
小紅書には1億人を超える若い月間アクティブユーザーがいて、そのうち70%以上が90後(1990年代生まれ)、さらに50%以上が95後(1995年から1999年生まれ)だ。彼らは小紅書に3億件近いコメントを投稿し、一日あたり検索件数は1億件に上る。今回発表されたライフスタイルトレンドの報告は、こうしたデータを基礎にして行われたものだ。
20年には、若い世代のライフスタイルが新型コロナウイルス感染症の流行や2022年北京冬季五輪・パラリンピックの近づきといった、社会的な出来事の影響を大きく受けることになった。感染症対策が常態化し、冬季五輪がラストスパートの段階に入るのにともなって、20年のトレンドは21年も続くとみられる。
自宅にこもる生活が長らく続くと、若者はお気に入りに入れたままになっていたフィットネスやグルメの情報を読み返し、汗を流してトレーニングに励んだり、家族とごちそうでいっぱいの食卓を囲んだりするようになった。感染症を受けて多くの若者が単にインターネットにどっぷりつかることをしなくなり、オフラインの世界に踏み出して、リアルな生活の中の暮らしの匂いや人の心の温かさをじっくり味わうようになった。
データによると、20年の小紅書のスポーツ・フィットネスとグルメに関するコメント投稿件数はどちらも前年比300%増加し、20年はのべ13億人あまりが小紅書でグルメに関する内容を検索したという。
スキーブームも小紅書で異様なほどの盛り上がりをみせた。20年のスキー関連のコメント投稿件数は同89%増加し、11月下旬の初滑りシーズンには、スキー関連の検索件数が前年同期比150%増加し、コメント投稿件数も同400%増加した。
「中国スキー産業白書」のデータでは、19年の中国国内のスキー人口は2090万人だった。今後、北京冬季五輪の開催が近づき、21年にはウィンタースポーツがニッチな趣味から大衆的なスポーツに持続的に変化し、週末に友達と一緒にスキーをし、数十枚の写真を撮るというのが、若者の暮らしの新たなトレンドになりつつある。
個性を追求し、自分の価値を主張・表現することが他の世代よりも上手という特徴により、若者世代が牽引するライフスタイルのトレンドは矛盾に満ちたものになり、また調和したものにもなる。
その矛盾と調和のライフスタイルとはこんな具合だ。穏やかに健康を追求し糖分を取らない無糖主義になるかと思えば、しょっちゅう甘いお酒を飲んで自分を喜ばせている。
一人暮らしをし、暮らしの向上を一人静かに模索し続けるかと思えば、家から出て癒やしの旅行をしたいこともある。
小紅書のデータでは、過去1年間に、無糖主義に関するコメントの投稿件数が同145%増加し、これと同時に、甘いお酒に関するコメントの閲覧件数も同129%増加した。
何を着るかは、外見の問題であるだけでなく、何に価値を置いてそれを主張するかという問題でもある。国産品を求めることから国潮を追いかけることに至り、20年には小紅書で国産品ブランドに関する議論や相互交流が28億回行われ、同100%以上増加した。
コーディネートのトレンドについて、これまで若い人はトレンドを追求する中で仲間を探していたが、今やコーディネートは若者の自己表現の手段だ。20年にはユニセックスなコーディネートが小紅書に盛んに登場し、関連コメント閲覧件数は同182%増加した。
20年の春には、ピクニックブームが急速に全国に広がり、4月から5月にかけての1ヶ月間に小紅書でのピクニック関連のコメント件数は13.6倍増加し、ECプラットフォームではピクニックにぴったりの「ギンガムチェックのレジャーシート」が人気商品になった。多くのオフライン実店舗もこの消費の新たな商機を積極的にとらえ、「ピクニック経済」が人々の視野に入るようになった。
ピクニックブームの後、人々は大自然に近づくライフスタイルをさらに追求するようになり、アウトドア・キャンプが新たな人気になった。データによれば、小紅書のキャンプ関連コメント投稿件数は20年に同271%増加したという。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年1月6日