生理のつらさを知ってもらおうと、横浜国立大(横浜市保土ケ谷区、梅原出(いずる)学長)で、学生有志らがイベントを開いている。15日は梅原学長や女子学生比率の少ない理工学部の学部長らが、電気刺激による模擬的な生理痛を体験。未体験の痛みに触れ、学内で合理的配慮や生理への理解を広げる必要性を感じたという。 包括連携協定を結んでいるフェリス女学院大(横浜市泉区)が実施したイベントを参考に、多様性やインクルーシブについて学ぶ横国大3、4年生の有志5人が企画。生理用品大手のユニ・チャームの協力も得て、生理痛体験ブースのほか、生理について話し合う座談会などを予定している。 企画には男子学生も2人参加している。そのうちの一人で4年の萩原蒼さん(21)は「企画に加わり、同じ女性でも症状の重さや生理の困りごとは人それぞれなんだとわかった」と話す。有志代表で3年の井上歩美さん(20)は「女性同士でも生理についてはなかなか話す機会がなかった。対話が広がるきっかけの一つになれば」と意気込む。 会場では生理痛体験機材を提供するリンケージ(東京都中央区)により、下腹部に電極パッドを貼って電気刺激を送る体験ブースが設けられている。これを体験した梅原学長、浜上知樹理工学部長らは徐々に強まる刺激に苦しそうな表情を浮かべ、「経験したことのない痛みだ」「鎮痛薬を飲みたい」などと感想を口にしていた。 梅原学長は「生理痛が何日も続いて試験に支障をきたす女子学生もいるはず。合理的配慮について議論していく必要性を実感した」。浜上学部長は「学部では女子比率が16、17%ほどで、長時間のグループの実験で女子1人だと『休みたい』と言い出しづらいはずだ。理系の男子学生にも理解を広めたい」と話していた。 イベント会場は付属図書館。16、17日は午前11時~午後6時、18日は午後5時に終了する。【西本紗保美】 |
男性の学長が生理痛を“体験”すると… 「配慮の必要性を実感」
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