独自の着眼点と膨大な知識、高い鑑定技術を持つ真野礼二(錦戸亮)が主人公のドラマ「トレース〜科捜研の男〜」(2019年、フジテレビ系)が今、FODとTVerで順次無料配信中だ。スナックに勤める女性の遺体が発見され、その現場に落ちていた毛髪を犯人の物と推測し鑑定すると、18年前に誘拐されたまま行方不明だった幼児のDNA型と一致するというところからスタートした第5話、ホームレスの男性の遺体が発見されたという第6話を振り返る。(以下、ネタバレがあります)

錦戸亮の月9初主演ドラマ「トレース〜科捜研の男〜」

錦戸亮が“月9”初主演を果たしたことでも話題になった本作。原作は、元科捜研の古賀慶による漫画「トレース 科捜研法医研究員の追想」だ。

物語は、ある陰惨な過去を持ち、影のある科捜研法医研究員・真野礼二(錦戸)が、真実のかけらを見つけて亡くなった被害者の思いや無念を明らかにしていくというもの。

本当の家族を考えさせる展開に

第5話では、ある山道脇で、スナックに勤める女性の遺体が発見されるところからスタートする。虎丸(船越英一郎)は、周囲に落ちていた毛髪を犯人の物と推測し鑑定を依頼。すると、18年前に誘拐されたまま行方不明だった幼児・ユウちゃんのDNA型と一致する。一方、あることが気になった真野は、ノンナ(新木優子)を連れて山奥に臨場した。

ここから事件は18年前に起きた「鶴竹町幼児誘拐事件」、身代金も消え、暴力団の準構成員・神崎徹(石垣佑磨)を殺した人物の正体もわかっていなかった事件の真相へと近付いていくのであった。この展開に、当時SNS上では「複雑すぎる！」「家族って何か考えちゃう…」などの声が上がっていた。

ちなみに第5話のラストには沢口が「(名前が)“礼二”だからお兄さんとかいるんですよね」と言い、真野が不穏な顔をする一幕も。さらに、そのタイミングで非通知から電話がかかってきて「君のお兄さんのことで話がある」と告げられると言う不穏な展開へ。

続く第6話で真野は、指定された場所で男を待ち続けたが、そこには誰も現れなかった。そんな中、河川敷でホームレス男性の変死体が発見される。被害者は新妻大介。高校3年生のときに失踪して以来行方不明だった男で、捜索願も出されていた。死因は溺死だったが、肺や喉、鼻の奥には液体が残っていたものの、体には濡れた痕跡はないというもの。

また、現場には血液のようなものが付着した軍手も落ちていた。

その後、真野や虎丸が現場に臨場すると、男性の高校時代の担任だと名乗る早川(萩原聖人)が献花を持って現れる。そして、新妻の友人が家族を刺殺して自殺したことにショックを受けていたと聞くのだが、それは紛れもなく、真野の家族が殺された「武蔵野一家殺人事件」のことであった。

錦戸“真野”の家族の殺害事件に新展開

さらに不穏な展開は続く、まずはこのホームレスの殺害事件、上からの指示で捜査が打ち切りに。さらに、ラストには警視庁史上最年少で刑事部長になった実力者・檀浩輝(千原ジュニア)が鑑定書に記された真野の名前を見て、声を出して笑うシーンもあった。

そして、極め付けには、事件当時姉が妊娠3カ月で殺されていたということを初めて知ることに。この展開に視聴者からは「情報量が多すぎる！」などの声も。「トレース～科捜研の男～」は現在第6話まで無料配信中だ。