朝ドラ歴代ワーストを更新した「おむすび」の後を受けた「あんぱん」だが、初回視聴率こそ悪かったものの、その後は15％台をキープして快進撃。好調の背景には、物語のおもしろさもさることながら、ヒロインの人柄や現場の穏やかな雰囲気も後押しとなっているようだ。そのポジティブなムードは、放送前の取材対応にも表れていた（3月4日配信）。

今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」が、3月31日からスタートする。「あんぱん」は、漫画「アンパンマン」の生みの親であるやなせたかし氏と小松暢氏夫婦（いずれも故人）をモデルに描く作品。今田はヒロインの「朝田のぶ」を、北村匠海が、やなせ氏がモデルの「柳井嵩」を演じる。すでにドラマの舞台・高知県で昨年から撮影を開始。現在は放送を前に今田は様々な取材に対応しているという。

「人気者の今田と北村が共演する朝ドラということで、NHKが設定した取材会には多くの報道陣が参加。そんな中で、今田は時間ギリギリまで取材対応していて評判はいいですよ。スポーツ紙、雑誌、ネットメディアとかなりの数のインタビューを受けましたが、どの取材にも丁寧に答えて好感を持たれています。放送中の橋本環奈主演の朝ドラ『おむすび』の時よりも取材を多くこなしていると聞いてますから、3月は初旬から様々な媒体で今田を見ることになりそうです。すでに発売されている『月刊ザテレビジョン』では、これまで共演が多い北村とのエピソードもたっぷり話していて、サービス精神の良さが伝わってきます」（スポーツ紙記者）

取材対応の良さが話題だという今田は、NHK内でも評価が急上昇中だとか。「おむすび」とずいぶん比較されているようで、

「橋本は『おむすび』撮影中に舞台『千と千尋の神隠し』の仕事が入るなど、スケジュールが超多忙で、取材を積極的に受けられなかったようです。それも影響してか、低視聴率を続け歴代ワースト視聴率を更新しそうな情勢。その点、今田は忙しい撮影の隙間を見て、NHKサイドもスケジュール管理しやすい形で取材対応している。イヤな顔一つしないで協力してくれるそうで、ずいぶんと助かっているとのことです」（民放関係者）

これで、視聴率が「おむすび」を超えようものなら、若手女優同士で何かと比べられる橋本の“格上”的な存在になれる可能性も現実味を帯びてきているのだ。

「何しろ昨年、『週刊文春』で橋本にパワハラ疑惑が報じられてからというもの、撮影現場はピリピリしていましたからね。朝ドラ女優のスキャンダル対応に追われた形のNHK内で、評価を落としたことは否めません。一方、今田は周囲の助言にしっかり耳を傾けるタイプで、礼儀正しく、共演者はもちろんスタッフとの関係も極めて良好です。現場のスタッフがみんな今田のファンになっているとのことです。NHKも積極的に今田を売り出していくつもりで、放送スタート後も番宣出演に積極的で、追加取材も予定しているとか。視聴率など、常に『おむすび』との比較が行われることは間違いなく、上回る要素を重ねていけば、一気に国民的女優に躍り出る可能性がありますよ」（前出・民放関係者）

連続して放送される主演朝ドラが大きなキッカケとなって、2人の女優としてのポジションが大きく変動するのか。

（渡邊伸明）