ゴルフの米女子ツアーに組み込まれているエビアン・マスターズは26日、フランスのエビアのエビアン・マスターズGC(6283ヤード、パー72)で第1ラウンドを行い、横峯さくらは首位と7打差の1オーバーの73で37位、宮里藍は4オーバーの76で61位と出遅れた。
宮里と同じ組で回った16歳の注目選手ミシェル・ウィー(米国)は3アンダーの69で8位につけた。不動裕理、小林浩美はともに7オーバーの79で72位となった。
シェニー・ウォー(オーストラリア)、金美賢(韓国)、ロレーナ・オチョア(メキシコ)の3選手が6アンダーの66で首位に並んだ。(共同)
▽宮里 最後の3バーディーで気持ちがすごく楽になった。16番は全然入らないと思っていたら入った。今日はカップを狙えば狙うほど入らなかった。読みが悪かったわけではないが、きつい芝目があって、アンラッキーが多かった。これでまたあした頑張れる。(共同)
◇未知のグリーンに悩まされても…横峰さくら
20歳の横峯の「欧州デビュー」はバーディーで始まった。ピン左下約10メートルから「ちょっと強かったけど、ラッキーだった」というパットが、カップの真ん中に勢いよく飛び込んだ。
序盤はショットが好調。持ち前の飛距離で同じ組の選手を置き去りにし、前半はチャンスの連続だった。しかし「芝目に沿ってすごく速かったり、ラインが全然読めなかったりした」という未知のグリーンに悩まされ、肝心のパットが決まらない。8番(パー3)は3パットのボギーとした。
9番(パー5)は第2打をピン下約3メートルに付けてイーグルを奪ったが、後半はショットがぶれだした。11番は第2打をグリーン右のバンカーに入れてボギー。16、17番で連続ボギーと崩れた。
穏やかな天候だった初日は、目標より3打悪い1オーバーの73。ただ本人は「そんなに打ったつもりはない」と内容には手応えを感じたよう。「話し掛けられても英語で全然分からなかった」と言うが、プレーで慌てることもなかった。「まずはアンダーパーを目指したい」。レマン湖が美しく見える丘陵コースで、2日目の巻き返しを期した。(共同)
〇…宮里は16番から3連続バーディーでホールアウト。一時は7オーバーまでスコアを落としたが、最後で76に挽回(ばんかい)し、「よかった。これでまたあした頑張れる」と表情を緩めた。
57位に終わった昨年と同様、芝目のきつい難グリーンに苦しんだ。1番で2メートルのバーディーパット、2番で1メートルのパーパットを外し、「あの二つを外したのがきょうの流れになった」という。それでもパット自体には「全米オープンよりはずっといい転がりをしている」と手応えを感じていた。(共同)
〇…不動は79の大たたき。「全部悪い。ショットが悪いからラフにいくし、アプローチも寄らないし、短いパットも入らない」とお手上げの口ぶりだった。
今季不振の日本ツアー賞金女王は3パットが3度もあり、15番ではラフからのショットがなかなか出ずにダブルボギーとした。「自分が悪いから仕方ない。精いっぱいやって、何かつかんでいければと思っている」と、トンネル脱出に懸命だった。(共同)
〇…ウィーが最後で本領を発揮した。パー5の18番でピン上8メートルに2オンすると、難しいフックラインのパットを沈めてイーグル。大歓声を浴び、欧州でも人気の高さをうかがわせた。
前半は順調に3バーディーを奪ったが、14番で初ボギーをたたき、17番(パー3)はグリーン奥からの第2打で深いラフにクラブを取られてミスショット。思わず芝をけりつけただけに、18番のイーグルでも表情は厳しいままだった。(共同)
毎日新聞 2006年7月27日