吉野家ディー・アンド・シーは30日、06年2月期の連結業績予想を下方修正し、5億円の最終赤字になると発表した。最終赤字は2期連続で、豚肉の価格上昇や定食メニューの導入で店員の増員が必要になったことなどが響いた。
売上高も、マクドナルドが4月に導入した100円メニューなどの影響を受け、当初予想を1.9%下回る1226億円になる見通し。吉野家は1日から、タレの味を変えたことを理由に豚丼の価格を10円引き上げ並盛330円にする。
会見した安部修仁社長は「豚丼改良に力を入れてきたが、品質アップを優先させた。値打ちのあるものができた」と強調したが、米国産牛肉の輸入再開は依然不透明で、牛丼抜きの経営は苦戦が続きそうだ。【清水憲司】