1日に合併する三菱東京フィナンシャル・グループと、UFJホールディングスの株式の時価総額の合計が、08年度までの経営目標に掲げていた「世界の金融機関中5位」に入ったことが30日、分かった。景気回復期待に伴う国内の株価上昇で、新グループ「三菱UFJフィナンシャル・グループ」(MUFG)は発足を前に、世界上位に肩を並べることになった。
金融情報サービスのトムソンデータストリームによると、29日の世界の金融グループの時価総額は、これまで5位だったJPモルガン・チェース(米)の約13.6兆円に対し、合併比率などを基に算出した三菱東京とUFJの合計が14兆円超と逆転。30日も三菱・UFJは約14.5兆円で、米・AIG(18.3兆円)に次ぐ5位に入った。
両グループは、経営統合を決めた昨年夏、「グローバルトップ5」を目標に掲げ、時価総額で世界10位前後だった順位を08年度までに5位以内に上げることを目指していた。当時は「トップ5に入るために収益力の大幅な強化が必要」としていた。株価の急上昇で目標は期せずして達成したが、本格的な収益拡大への取り組みはこれからといえそうだ。【平地修】