27日のLPGAツアー選手権で今季全日程を終えた女子プロゴルフツアーは、宮里藍を中心にした若手の活躍でかつてない盛り上がりをみせた。33試合の各最終日のテレビ視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は17試合で10%台を記録。平均も昨年の6.8%から10%と大きく伸びた。日本女子プロ選手権では14.1%を記録するなど、女子ゴルフ歴代20位に9試合が入る盛況だった。
2年続けて最終戦で決着がついた賞金女王争いは、不動裕理が樋口久子に次いで史上2人目、ツアー制度施行後では初の6年連続賞金女王になった。
昨年の7勝には及ばないものの6勝。今季も予選落ちが一度もなく24戦して10位以内が19回。部門別では6年連続平均ストローク首位。平均パット数、パーセーブ率でも首位。試合数が宮里より多いのが不満というが、3部門とも宮里をしのいで、安定感が光った。
不動と最後まで賞金女王を争った宮里は、メジャー初タイトルの日本女子オープンを含め6勝。賞金ランクは2年連続2位も再び1億円を突破。海外遠征が多かった中での健闘が光る。
初優勝はブームの立役者の1人、横峯さくらら5人。横峯は2勝し、賞金ランク27位から4位へと大きく順位を上げた。
賞金シードは、永久シードの不動と権利のないポーラ・クリーマー(米国)を除いた52位の白戸由香まで。初シードは諸見里しのぶら14人。今年プロ入りの諸見里は出場権のある3試合だけでシード権を獲得した。
再シードは開幕戦で優勝の藤野オリエら4人。昨年3勝、宮里と組んで世界選手権で優勝した北田瑠衣はパットに苦しみ1年でシード落ち。ツアー通算20勝のベテラン、塩谷育代は初めてシード権を失った。【武藤久】
毎日新聞 2005年11月28日 17時22分