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福岡追突転落:「普段よりも酔っていた」と容疑者の友人

 福岡市東区の「海の中道大橋」からRV(レジャー用多目的車)が博多湾に転落、幼児3人が死亡した事故で、飲酒運転で追突した今林大(ふとし)容疑者(22)=ひき逃げ容疑などで逮捕=と一緒に飲酒した友人2人が「普段よりもかなり酔っている様子だった」と話していることが分かった。福岡県警はより罰則の重い危険運転致死罪での立件に向け捜査しており、今林容疑者の事故直前の状況を示す具体的証言とみて裏付けを急ぐ。

 調べでは、今林容疑者と友人2人はソフトボール仲間。8月25日夕、今林容疑者は自宅で飲酒後に2人と合流。焼き鳥店で生ビールや焼酎5合(900ミリリットル)を、2軒目のスナックで焼酎とブランデーの水割りを飲んだ。スナックでの今林容疑者の様子について、2人は「普段よりも飲む量が多かった。カラオケを上機嫌で歌い、ひどく酔っ払っているようだった」と話しているという。

 2人のうち会社員(32)は今林容疑者の飲酒状況を知りながら車の運転を依頼したとして、酒酔い運転ほう助容疑で逮捕された。会社員を自宅に送った後も、もう1人の男性(当時19歳)を乗せて運転し、追突した。今林容疑者は「女性をナンパしようと市中心部に向け、ドライブしていた」と供述しているという。

 これに対し、今林容疑者の弁護士は6日の会見で「容疑者は『自分は酒に強い。当時も前後不覚ではなかった』と説明している」と反論した。

 また、今林容疑者は事故直後、現場近くに住む中学時代の同級生、中山勝志(まさし)容疑者(22)=証拠隠滅容疑で逮捕=に携帯電話で連絡し、「身代わりになってほしい」などと持ちかけていたことが分かった。中山容疑者に断られたため、酔いをさますための水を持参させたという。【川名壮志、和田武士】

毎日新聞 2006年9月7日

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