福岡市東区の海の中道大橋で同市職員が飲酒運転し、幼児3人を死亡させた追突・転落事故をめぐり、市は事故が起きた同大橋の防護柵(さく)(ガードレール)を、車両用に付け替える方針を固めた。
同大橋の事故があった側の車線にある防護柵は国の基準に基づいて設置されていたが、歩行者用だったため、車両事故には耐えられない構造だった。今回の措置は、事故車両が防護柵を突き破って転落した場合の二次的な事故被害を引き起こさないための安全策。「事故再発に向けた具体的な動きの一つ」という。
道路構造や防護柵は、国が定めた道路構造令の基準に基づいており、市は「行政上の瑕疵(かし)はない」との立場だが、道路の安全性を向上させることも交通事故の被害拡大を防ぐと判断、防護柵を付け替えることにした。
市は今回の事故を受けて国でも防護柵設置基準の見直しが進むとみており、今後、国の動きを見ながら、防護柵付け替えの具体的な時期などを検討する。【安達一成】
毎日新聞 2006年9月8日 15時14分