【ワシントン及川正也】ブッシュ米大統領は7日、米南部ジョージア州アトランタで演説し、米国家安全保障局(NSA)による令状なしの国内盗聴について「プログラムを継続するには連邦議会による明確な承認を得ることが最も確実な方法だ」と述べ、海外情報監視法改正を含め、盗聴を認める法案通過を議会に要請した。令状なしの盗聴問題では、米ミシガン州デトロイト連邦地裁が先月、「違憲」として即時停止を命じる判決を下し、連邦政府が上訴している。
また、ホワイトハウスは大統領演説に合わせて「9・11から5年・成功と課題」と題する冊子を発表。「テロ支援を続けている国家」としてイラン、シリア、キューバを名指しし、イランを「政治的、物質的、財政的にイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラとパレスチナ反体制派を支援し(国際テロ組織)アルカイダ幹部の引き渡しを拒んでいる」と批判した。
毎日新聞 2006年9月8日