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米大統領:シリア、イランを非難 レバノン産業相暗殺で

 【ワシントン笠原敏彦】ブッシュ米大統領は21日、ジュマイエル・レバノン産業相暗殺事件で声明を発表し、事件との関連には触れずにシリアとイランがレバノン情勢の不安定化を図っていると非難し、「レバノンの独立と民主主義」を守っていく方針を強調した。米国は、事件が民主的な選挙で成立したシニオラ政権の基盤を揺るがすことを警戒している。

 ブッシュ大統領はアジア歴訪の帰路に立ち寄ったハワイで、事件は「レバノンの不安定化を狙う者たちの邪悪さを再び示した」と指摘し、全容解明を訴えた。また、全般的な情勢としてシリアとイランのレバノン「介入」を非難し、長くレバノンを実効支配してきたシリアには「主権を持つ隣国としてレバノンに対応する」よう求めた。

 米政府は今月1日、シリアとイランがイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラと連携してシニオラ政権の転覆を計画していると警告する異例の声明を出していた。

 バーンズ国務次官は21日、暗殺事件を「(シニオラ政権への)脅迫行為だ」と非難。またヒズボラの指導者ナスララ師が19日、シニオラ内閣の解散などを要求し、支持者らにデモの準備を呼びかけたことに触れ、「ナスララ師らの声明はレバノンの不安定化、分断を狙っている」と指摘した。

毎日新聞 2006年11月22日

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