同じ数字が並ぶなど「良番」と呼ばれる携帯電話番号の利用権を販売する有限会社「雅」(神戸市中央区)が、大阪国税局の税務調査を受け、05年4月期までの3年間で約2億円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。国税局は重加算税を含む約8000万円を追徴課税し、同社は修正申告した。
関係者によると同社は、0や7などの数字が連続して並んだり、「123……」などの順に並ぶ「良番」と呼ばれる携帯電話番号の利用権を販売。架空の経費を計上するなどの手口で、所得を圧縮していたという。
民間信用調査機関によると、同社は01年5月に設立され、資本金は300万円。05年4月までの1年間の中古車販売などを含めた売上高は約16億円。業界最大手の一つで、携帯電話番号のほかフリーダイヤルや固定電話の利用権販売も手がける。
同社のホームページには、良番のリストが多数掲載され、7が連続する携帯電話番号は2本セットで最高630万円の価格がついている。雅は「税務調査について詳しく答える必要はない」としている。
毎日新聞 2006年9月8日