10日午前7時ごろ、北海道八雲町熊石大谷町の遊楽部岳ふもとの見市川で、同岳から下山中に川を渡っていた札幌市豊平区月寒東2の1、無職、多田邦子さん(63)が増水した川に流された。仲間が救助したが、多田さんは意識がなく、道警ヘリが11日朝、町内の病院に搬送したが、死亡が確認された。
八雲署の調べによると、現場は登山口となる国道277号の「雲石橋」から約7キロ上流の地点。多田さんが川幅約6メートルに張ったロープ伝って左岸から右岸に渡ろうとした際、急に川が増水して流された。前日に雨が降り、上流側にたまっていた川の水が一気に流れ出したらしい。
多田さんは「札幌中央勤労者山岳会」に所属、仲間7人と9日朝から沢登りを行い、中腹でテント泊し、10日早朝から下山していた。【安味伸一】
毎日新聞 2006年9月11日