当選直後は80%を超えていた韓国のイ・ミョンバク大統領の支持率が、遂に20%を割り込みました。アメリカ産牛肉の輸入問題を巡る混乱が、政権を大きく揺さぶっています。
経済に強い大統領として圧倒的な人気で当選したイ・ミョンバク大統領。当選直後の支持率は86%にも達していました。
「国民10人のうち8人は、大統領がきちんと政権運営できていないと思っています」(YTNニュース)
しかし就任から100日。YTNテレビが行った緊急世論調査で、支持率は17%、不支持は80%にも達し、他の世論調査でも支持率は軒並み20%を切り、政権末期を彷彿させます。
最大の原因は、アメリカ産の牛肉の輸入問題です。BSEへの感染を懸念する市民らが輸入部位の拡大に激しく抗議、「反イ・ミョンバク運動」は全国に広がっています。首都ソウルの中心部ではデモ隊と警官隊が衝突する騒ぎに発展、抗議運動は今も治まる気配がありません。
「就任当初は支持しましたが、最近は少し絶望しています」(男性)
「絶対支持しません。(政策が)ことごとく気に入りません」(女性)
この事態に大統領の側近らが責任を取らざるを得ないと相次いで辞意を表明、混乱に拍車をかけています。70%近くの支持率の急落。期待が大きすぎた反動がイ・ミョンバク政権の危機的状況を生み出していると言えます。(03日17:16)