【ニューヨーク=共同】インターネット交流サイト最大手の米フェイスブックは12日、利用者が自分の死後に自身のページ(アカウント)を管理してもらう「相続人」を指定できる機能を米国で導入した。米国外でも近く運用が始まる見通し。死を迎える準備をする「終活」の手助けをする。
相続人は利用者本人のアカウントに遺言を載せたり、追悼文や葬儀の日取りを表示したりすることができる。相続人を指定せず、従来通り遺族らに削除してもらうことも可能だ。
利用者はあらかじめ自身のアカウントから相続人を指定し、死後に遺族らがフェイスブックに死亡証明書を送って承認された場合、相続人が利用者のアカウントを使えるようになる。
ただ、相続人は過去の投稿の変更や削除はできない。利用者がアカウント上で私的にやりとりしていたメッセージも見られないという。
フェイスブックは遺族らから利用者の死亡証明書を受け取った上で、当人のアカウントを削除したり、アカウントを残して「追悼」と表示したりするなどの取り組みを進めており、こうした機能は既に日本でも導入されている。
フェイスブックのような会員制交流サイト(SNS)では、利用者の死後にアカウントをどう扱うかが課題。米短文投稿サイト運営のツイッターは死亡確認後にアカウントを削除するなど、各社は運用のルールを独自に定めている。