【NQNニューヨーク=横内理恵】17日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反落し、3連休前の13日と比べて50銭円安・ドル高の1ドル=119円20~30銭で取引を終えた。米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大を手がかりとした円売り・ユーロ買いが優勢だった。
米連邦準備理事会(FRB)が年央に利上げするとの観測がじわりと広がっているほか、18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議場要旨の公表を控えた持ち高調整から債券売りが優勢になり、米金利が上昇。10年債利回りが約1カ月半ぶりの水準に上昇した。一方、日本の10年国債利回りは低下しており、金利差が拡大した。
円の対ユーロ相場が下げ、対ドルでも円に売りが波及した面があった。16日のユーロ圏の財務相会合では2月末に期限を迎えるギリシャの金融支援を巡る欧州連合(EU)との交渉がまとまらなかったが、午後にはギリシャがEUに融資の延長を求めると報じられた。市場ではギリシャがEUの主張に沿うかたちで短期的な支援延長で合意に達するとの観測がじわりと広がったという。
円の安値は119円42銭だった。高値は118円68銭だった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反落し、前週末13日と比べて75銭円安・ユーロ高の1ユーロ=136円00~10銭で取引を終えた。ギリシャ支援に伴う不透明感が和らいだとの見方がユーロ買いを誘った。米株式相場が上げに転じ、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が過去最高値を更新した。運用リスクを取りやすくなった投資家による円売り・ユーロ買いもあった。
ユーロは対ドルで反発し、前週末13日と比べて0.0025ドル高い1ユーロ=1.1405~15ドルで終えた。ユーロの売り持ちが積み上がっていたといい、持ち高を手じまう目的でユーロの買い戻しが入った。
ユーロの高値は1.1432ドル。安値は1.1381ドルだった。