【シドニー=高橋香織】オーストラリアの物流大手、トール・ホールディングスは18日、日本郵政グループによる買収提案を受け入れる方針を発表した。買収金額は64億8600万豪ドル(約6000億円)。アジア太平洋など50カ国で事業を展開するトールは、日本郵政グループの傘下に入ることで「成長を加速できる」(ブライアン・クルーガー最高経営責任者)と判断した。
買収額は1株あたり9.04豪ドル(約830円)で、17日のトール株終値を49%上回る。トールの取締役会は「全会一致で買収提案受け入れを株主に推奨する」としており、5月の株主総会で承認される見通し。
トールのレイ・ホーズバーグ会長は「世界をリードする日本郵政グループと、アジア太平洋で最大の物流企業であるトールの組み合わせは非常に強力で、世界でトップ5に入る物流企業となる」と述べた。