御嶽山（長野・岐阜県）の噴火で今冬の営業を見合わせてきた長野県王滝村唯一のスキー場「おんたけ2240」は23日、26日からの営業再開を前に、村や県警、地元消防と合同で噴火に備えた避難訓練を実施した。

長野県王滝村のスキー場で、営業再開を前に噴火に備えた避難訓練が行われ、参加者が御嶽山噴火の犠牲者に黙とうを捧げた（23日）＝共同

訓練は、気象庁から噴火情報が寄せられたとの想定。スキー場内に「御嶽山に噴石を伴う火山活動が確認されました」とアナウンスが響き、警察官らが客役の参加者をゲレンデからテントに次々と誘導した。身元やけがの有無の確認作業をした後、場内の商業施設に移動させて治療の優先順位を判断した。

また訓練に先立ち、噴火の犠牲者を悼んで全員で山に向かって黙とうした。

おんたけ2240は、ゲレンデの一部が火口から４キロの立ち入り規制区域に入っているため昨年12月の開業を断念していた。気象庁がことし１月、噴火警戒範囲を火口から３キロ圏内へと縮小したことを受け、今シーズンの営業再開を目指して準備を進めてきた。〔共同〕