春節(旧正月、今年は2月12日)を目前に控え、中国の結婚適齢期の人々は、帰省すると「家族や友達からの結婚の催促」に遭うという、悩みの時期を迎えている。今年は浙江省杭州市に残って春節を迎える予定という人の中には、「結婚の催促から逃げるためという目的も少しある」と本音を語る人もいる。銭江晩報が報じた。
一方、春節前にお見合いをするという人もたくさんいる。杭州市黄龍洞景勝地でボランティアでお見合いの仲人をしている女性・金さんはこうした風潮をまさに「実体験」しており、先週末だけで、25組ものお見合いの場を設定したという。
金さんは、「昨年4月にボランティアを再開してからは、週末にお見合いをするのは十数組ほどだった。でも、春節が近づき、お見合いをする人が一気に増えた。毎年春節前になると、お見合いのピークを迎える」と説明する。
最年少は1998年生まれの女性
金さんによると、「お見合いをする男女は、『恋人がいないと、親に顔向けできないので、帰省できない』と口を揃える」という。
元旦から、黄龍洞景勝地で計画されたお見合いに遅刻してきた男女はおらず、皆時間よりも早めに到着したのだという。そして、「男性も女性も明確な目的を持って参加しており、皆とても積極的に交流している」としている。
金さんによると、80後(1980年代生まれ)よりも、90後(90年代生まれ)のほうが焦っているという。
「90後も少しずつアラサーの域に入っている。80後よりも若いのに、80後より焦っている。80後の男女の考え方は理性的で、いろんなことをトータル的に複雑に考えている。『もうこんないい歳になってしまったのだから、逆にゆっくり探せばいい』と考えている人も少なくない」と金さん。
金さんの所にお見合いに来た男女の仲で、最年少は98年生まれの女性だ。
「年齢相応の事をいつもしなければならず、結婚適齢期に入ったのだから、早めに相手を探したいと思っているというのが、若いのにお見合いをする女性の特徴的な考えだ」だ。
ぴったりの人が現れるまで焦りは禁物
金さんは、親というものは本当に心配が尽きないとし、「1月30日に黄龍洞景勝地で開催された婚活イベントに来ていたのは親ばかり。子供の身上書を手に、マスクを着けて、子供の結婚相手を探していた」と話す。
金さんは、ボランティアでお見合いの仲人をして29年になり、その間の男女の資料を積み重ねると、小さな山ほどの高さになる。そして、約800カップルの結婚を見届け、ある夫婦の子供はもう28歳になるという。
「良いご縁というのは、すぐにめぐり会えることもある。この1ヶ月だけでもたくさんのうれしい知らせが届いた。例えば、1月25日、あるカップルが手をつないで会いに来てくれた。二人は知り合って3ヶ月に6日足らないほどで、まさにスピード結婚。1月31日にもあるカップルから結婚するという報告を受けた」と金さん。
当然ながら、 この1ヶ月、結婚相手を金さんに探してもらうために、自分の情報を託した男女も少なくない。
「できるだけのことをしてあげたい。春節期間中も、『互いにお祝いメッセージを送って、絆を強めよう』と、モーメンツを通してみんなを励ますつもり。みんなが素晴らしい結婚相手を見つけることを願っている」。
そして金さんは、「今年の春節も、新型コロナウイルス対策を徹底することを前提に、お見合いの場を設定する。みんなにポジティブ、かつ真剣に向き合ってもらいたい。でも、自分にぴったりの人が必ず現れるので、焦ってはいけない」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年2月3日