【ワシントン=芦塚智子】シャーマン米国務次官(政治担当)は27日、ワシントン市内で戦後70年と北東アジア情勢について講演した。日中韓3カ国が3月にソウルで外相会談を開く方向で調整していることに言及し、首脳会談につながることに期待を表明した。
同次官は、沖縄県・尖閣諸島を巡る日中間の緊張や日中韓の歴史認識に関する問題などについて「理解できるが、もどかしくもある」と指摘。「政治家が他国を非難して安直な称賛を得るのは簡単だが、そうした挑発は前進ではなく停滞を招く」と懸念を示し、各国が協力するよう呼び掛けた。
日本に関しては、過激派「イスラム国」による日本人人質事件を受けて自衛隊の役割に関する議論が高まっていると説明。「日本は過去の厳しい教訓と現代の要求を両立しようとしている」と述べた。