高島屋(8233)が2日発表した2月の売上高(速報、既存店ベース)は、子会社を含む17店合計で前年同月比0.1%増だった。3カ月ぶりに前年実績を上回った。中国の春節(旧正月)を受けた訪日外国人の来店増で都心の店舗の売り上げが好調だった。ただ高額品などは前年の消費増税による駆け込み需要の反動で落ち込み、全体の伸び率はごく小幅にとどまった。
訪日外国人向けの免税売り上げは前年に比べ約3倍に増えた。全体の売上高に占める免税売り上げのシェアは4.3%となり、単月として初めて4%を超えた。
店舗別では新宿店が7.8%増、日本橋店が1.6%増。大阪店なども含めた大型5店舗の売上高は1%増だった。訪日外国人の増加がけん引した。一方、その他12店舗は2%のマイナスだった。
商品別では紳士服が1.4%増、主力の婦人服が2.4%増だった。半面、前年に駆け込み需要のあった腕時計を含む宝飾品は3.1%減、海外高級ブランド品など特選衣料雑貨は6.4%減と苦戦した。ただ同社は「前年の駆け込み需要の大きさから考えると、高額品の下げ幅は想定より小さかった」と説明。「富裕層の消費は堅調だ」とみている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕