三越伊勢丹ホールディングスが2日発表した2月の売上高(速報、外商を除いた既存店ベース)は、前年同月比7%増と8カ月連続で前年実績を上回った。14年4月の消費増税以降、最高の伸び率となった。中国の春節(旧正月)を祝う大型連休を受け、訪日外国人の来店が増加。訪日客向けの免税売り上げが前年に比べ約3倍に伸びたことが寄与した。
旗艦3店では三越銀座店が25%増と大きく伸び、25カ月連続のプラスだった。訪日外国人向けの免税品売り上げの好調が続いた。銀座店の訪日外国人向けの免税売り上げは前年の約4倍、全館の売り上げに占めるシェアは25%と過去最高を記録した。
伊勢丹新宿本店の売上高は6.2%増、三越日本橋本店は1.4%減だった
首都圏9店舗全店の売上高を商品別にみると、化粧品を含む婦人雑貨が18%増だった。訪日外国人の旺盛な需要がけん引した。特に国産のスキンケア商品など化粧品が好調だった。三越銀座店の化粧品売上高は前年に比べ6割以上伸びた。同社は「訪日客は品ぞろえの豊富さや商品に対する信頼感から、化粧品の購入先として百貨店を選んでくれている」とみていた。ベビー・子供服も家族連れの訪日客が子ども用品などを購入する姿が目立ち、好調だったという。
一方、前年の駆け込み需要の反動減などの影響で、宝飾・時計などの高額品やリビング・呉服・美術品は前年を下回った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕