日銀は2日、4月1日に発表する3月の全国企業短期経済観測調査(短観)から調査対象企業を見直すと発表した。調査企業の見直しは5年ぶり。企業数は12月の前回調査から814社増えて1万1126社となる。大企業の調査対象にはほとんど変化がないが、中小では不動産業の割合が増えた。短観は資本金2千万円以上の約1万社が調査対象。これまでも定期的に見直している。 これまで母集団として利用してきた「事業所・企業統計調査」が廃止されたため、3月調査からは「経済センサス」を元に対象企業を抽出した。 日銀によると、12月調査を新基準で再集計したところ、業況判断DIや売上高・経常利益、企業の物価見通しなどは旧基準の数字と大きな差はなかった。設備投資額は中小企業の非製造業が大きく下方修正された。日銀によると、他の業種と違い設備投資計画が年度を通じて上方修正される傾向がある不動産業の割合が増加したことが影響した。3月調査では新旧の設備投資額の差は縮小するという。 日銀は3月調査の発表では、比較しやすいように前回12月調査の欄には新基準をベースにした数字を掲載する方針だ。ただし、長期時系列のグラフについては12月調査分まで旧基準、3月調査分から新基準の数値を当てはめて掲載する。〔日経QUICKニュース(NQN)〕 |
日銀短観、調査対象企業を5年ぶり見直し 中小不動産が増加
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