【NQNニューヨーク=川内資子】6日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比70銭円安・ドル高の1ドル=120円80~90銭で取引を終えた。一時121円29銭と2014年12月8日以来ほぼ3カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。2月の米雇用統計が労働市場の力強い回復を示し、米金利が上昇。日米の金利差が拡大するとの見方から円売り・ドル買いが優勢となった。
米雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月比29万5000人増と、増加幅は市場予想(24万人程度)を大きく上回った。失業率は5.5%と前月から0.2ポイント低下した。米連邦準備理事会(FRB)が年央前後に利上げに踏み切りやすくなるとの見方が強まった。米中長金利が大きく上昇し、円売り・ドル買いにつながった。
ただ、円は午後にかけて下げ幅を縮めた。米株式相場が大幅に下落し、投資家が運用リスクを避けて金利水準の低い円を買う動きが出た。
高値は119円90銭だった。
円は対ユーロで4日続伸し、前日比1円45銭円高・ユーロ安の1ユーロ=130円95銭~131円05銭で取引を終えた。円は一時130円90銭まで下落し、1月26日以来の円高・ユーロ安水準を付けた。ユーロの対ドルでの下落につれて、円買い・ユーロ売りが優勢となった。
ユーロはドルに対して大幅に7日続落し、前日比0.0190ドル安い1ユーロ=1.0840~50ドルで終えた。ユーロは一時1.0839ドルと、03年9月4日以来ほぼ11年半ぶりのユーロ安・ドル高水準を付けた。米雇用統計を受けて、ドル買いが膨らんだ。
ユーロの高値は1.0990ドルだった。