【クアラルンプール=共同】消息を絶ったマレーシア航空機が搭載していたフライトレコーダー(飛行記録装置)のバッテリーが更新期限を1年以上も過ぎた古いものだったことが分かった。マレーシア政府が8日、原因究明調査の中間報告の第2弾で明らかにした。
フライトレコーダーは海に沈んでも最低1カ月間、バッテリーによって信号を出し続けるとされ、インド洋に墜落したとされる同機を発見する上で最大の手がかりになるとみられていた。マレーシア航空のずさんな管理に批判が出そうだ。
また中間報告は、ザハリエ機長やファリク副操縦士、客室乗務員の勤務歴や病歴、経済状況、搭乗前後の様子に不審な点はなく「社会的孤立、習慣や関心の変化、意欲喪失などの兆候はなかった」と結論づけた。
報告書によると、フライトレコーダーのバッテリーの本来の更新期限は「2012年12月」だったが、取り換えられた形跡がないという。期限を過ぎてもバッテリーの機能が直ちに失われることはないが、寿命が短くなっていたとすれば、捜索活動に支障が出た可能性も排除できない。