世界遺産・国宝の姫路城(兵庫県姫路市)で26日、「平成の大修理」を終えたことを祝う記念式典が開かれた。延べ1万5千人の職人の手により、まばゆい輝きがよみがえった「白鷺(しらさぎ)城」は27日から約5年ぶりに一般公開が再開される。
式典には文化庁の青柳正規長官や井戸敏三知事ら招待客約1千人が出席。午前10時から大天守の上空で航空自衛隊のブルーインパルス6機が祝賀飛行を披露し、青空に桜を描いた。
本格的な修理は1964年に完了した「昭和の大修理」以来。大天守の屋根瓦をふき直し、外壁と屋根瓦の継ぎ目の白い漆喰(しっくい)を塗り替えた。お色直しに加え、耐震補強も施した。
以前に比べ外観があまりに白く見えるのは、屋根瓦の継ぎ目に盛り上がるほど塗った「屋根目地漆喰」のため。風雨にさらされる屋根の漆喰は4、5年ほどでカビや汚れによって黒ずんでしまい、いずれは以前のような色に戻る。
市は2015年度に180万人以上が訪れると見込んでいる。大天守内の公開は混雑緩和のため整理券を配り、当面は通常より1時間早い午前8時に開門。1日の入場者数も1万5千人に制限する。