【カイロ=共同】チュニジア政府は29日、日本人3人を含む外国人観光客らが犠牲となった博物館襲撃テロの実行犯グループが所属していたイスラム過激派の指導者ら9人を、治安部隊が殺害したと発表した。国営TAP通信などが報じた。
この日はテロの現場となった博物館周辺で、被害者への連帯を示すための大規模なデモ行進が行われ、国営テレビによると数万人が参加した。
治安部隊が殺害したのは、アルジェリア国境に近い西部の山岳地帯を拠点とするイスラム過激派「ウクバ・イブン・ナフィア旅団」のアルジェリア人指導者ハリド・シェイブ容疑者ら。治安部隊が28日夜、中部ガフサ近郊の拠点を急襲した。
同旅団は、昨年9月に過激派組織「イスラム国」への支持を表明したとされる。チュニジア最大の過激派アンサール・シャリアの分派とみられ、治安当局が組織の実態解明を進めている。
事件は18日に発生した。フランス公共ラジオによると、フランス大統領府は28日、重体だったフランス人女性が新たに死亡したと発表した。犠牲者はチュニジア人警察官1人を含む計22人となった。