31日午前の東京外国為替市場で円相場は続落後、じり安となっている。10時時点では1ドル=120円09~11銭近辺と前日17時時点に比べ42銭の円安・ドル高水準で推移している。10時前の中値決済については「ドルが不足気味だった」(国内銀行)との観測が出ていた。国内輸入企業の円売り・ドル買いがやや優勢だったようだ。
日経平均株価の堅調な推移が低リスク通貨とされる円の重荷になっているが、「3月決算期末とあって、国内投資家などが持ち高を一方向に傾ける動きはみられない」(国内銀行)という。
米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長は日本時間31日午前、講演で「年末までに利上げが適切になる可能性が高い」との認識を改めて示したと伝わった。ただ、発言は前回と大きく変化がなかったため、外為市場では特に材料視されなかった。
円は対ユーロで続落後、下げ幅を広げた。10時時点では1ユーロ=130円16~19銭近辺と同54銭の円安・ユーロ高水準で推移している。対ドルでの円安が対ユーロにも波及し、円安・ユーロ高が進んだ。
ユーロは対ドルで反落後、上昇に転じた。10時時点では1ユーロ=1.0836~39ドル近辺と同0.0005ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。対円でのユーロ買いが対ドルにも波及した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕